『アンダーカレント』ビル・エヴァンス&ジム・ホール
『Undercurrent』Bill Evans&Jim Hall
収録曲
1.My Funny Valentine
2.I Hear A Rhapsody
3.Dream Gypsy
4.Romain
5.Skating In Central Park
6.Darn That Dream
*7.Stairway To The Stars
*8.I’m Getting Sentimental Over You
*9.My Funny Valentine (alternate take)
*10.Romain (alternate take)
※7.〜10.はボーナストラック
Bill Evans (p)
Jim Hall (g)
録音:1962年4月24日、5月14日
レーベル:United Artists
ディスクガイド
至高のインタープレイが楽しめるピアノ&ギターデュオの傑作!
ドラムが刻んだビートに、ウッドベースがウォーキングベースで乗っかり、ピアノやギターが和音を鳴らした上でアドリブソロを演奏するというのが一番スタンダードなモダンジャズの演奏形態。
ピアノ&ギターのみでジャズを演奏する時には、スタンダードではない様々な選択肢が生まれます。
どちらがメロディ、アドリブソロを弾くのか、その際にもう片方の楽器はどんなスタイルでバッキングを奏でるのか、そしてどちらの楽器もメロディを弾きながら和音を奏でることもできる(ギターはちょっと難しいけど)タイプです。
それぞれ、曲の中でバリエーション豊かなアプローチをとっているので聞きごたえがあります。
この形態で演奏したいと思っている方にとってはいい教材!
この二人はこの後、『Interplay』などでコンボジャズスタイルでの共演をするほか、4年後には『Intermodulation』で再びデュオ形態での共演をします。
レコードのときには1.〜3.がSIDE1、4.〜6.がSIDE2という構成でした。
CDで購入する場合、ほとんどのものに7.〜10.のボーナストラックが収録されているはずです。alternate takeと本テイクを聞き比べて、「どこまでは事前に取り決めていて、どこまでは完全即興だったのか」なんて考えるのもまた楽しい。
そして、ジャケットが美しい!
もしレコードを入手できたなら、部屋に飾りたいもののひとつ。
初心者にオススメできる?
演奏内容は本当に素晴らしいと思いますし、「My Funny Valentine」等のスタンダードソングも弾いていますが、ピアノ&ギターのデュオということで、全体的にゆったりとした雰囲気になっています。
ジャズに慣れていない頃に聞いたら、ちょっと眠くなってしまう内容なのかもしれない、というとことで、ややオススメできません。
ドラムが鳴らない、とにかくゆったり落ち着くジャズをBGMにしたいと思った時にはぴったり!
Pick up!!
1.My Funny Valentine
しっとりしたバラードとして演奏されることの多い曲ですが、疾走感のあるテンポで演奏されています。二人のインタープレイが聞いていて楽しい!
3:10くらいからは、4ビートを刻むギターストロークの上でBill Evansがソロ。最高に盛り上がります。