『ザ・1960・バードランド・セッションズ』ビル・エヴァンス・トリオ
『The 1960 Birdland Sessions』Bill Evans Trio
収録曲
1. Autumn leaves
2. Our Delight
3. Beautiful Love / Five
4. Autumn Leaves
5. Come Rain Or Come Shine / Five
6. Come Rain Or Come Shine
7. Nardis
8. Blue In Green
9. Autumn Leaves
10. All Of You
11. Come Rain Or Come Shine
12. Speak Low
Bill Evans (p)
Scott LaFaro (b)
Paul Motian (ds)
録音:1960年3月~5月
ディスクガイド
ジャズクラブ「バードランド」へ出演した時の、ラジオ中継音源集。
音質はとっても悪いです!そして部分的にお客さんの声がかなり騒がしい。
それでも、多くの人間に望まれた音源。
なんといっても、Bill Evans、Scott LaFaro、Paul Motian、この3人によるトリオの演奏が聴けるのは、4部作『Portrait In Jazz』『Explorations』『Waltz For Debby』『Sunday At The Village Vanguard』を除いたら、これしかないのだから。
時期的には、『Portrait In Jazz』を吹き込んだ1959年12月と『Explorations』をレコーディングした1961年2月の間となります。
その間、このトリオがどんな状態だったのかが分かるとっても貴重な資料です。
収録曲のうち「Autumn leaves」「Come Rain Or Come Shine」「Blue In Green」は、時期的に少し前に録音された『Portrait In Jazz』収録曲。
ノリの良いライブ向けの「Our Delight」「Speak Low」は数年前に『New Jazz Conceptions』で録音していた曲。
アレンジもほぼそのままに演奏しています。『New Jazz Conceptions』の時にはPaul Motianがドラムを叩いていたので、組み込みやすかったのでしょうね。
面白いのは「Beautiful Love」と「Nardis」。数カ月後に『Explorations』でレコーディングするこの2曲、このライブの時点でも、アレンジがほぼ固まっています。
初心者にオススメできる?
性質上(音質酷い、同じ曲がいくつも収録されている)全くおすすめできません。
しかし、Scott LaFaro、Paul Motianとのトリオが気に入って、4部作以外の演奏をどうしても聴きたくなったら、これしかないのです。
Pick up!!
8. Blue In Green
この時期のこの曲のライブ演奏を聴けるのはうれしい!
しかしなんというか、こういうしっとりとした曲は、音が悪いといまいち雰囲気がでない感じがします。
最初のテーマなんかも、クリアに録音されていれば余韻を楽しめるような「間」が、単に途切れているように聴こえてしまう。
1. Autumn leaves
4. Autumn Leaves
9. Autumn Leaves
3テイク収録されている枯葉。もちろん同日に3度も演奏したわけではなく、それぞれ別の日のテイクです。
『Portrait In Jazz』での録音も含め、聴き比べをすると楽しい。