『ビル・エヴァンス・アット・タウン・ホール』ビル・エヴァンス・トリオ
『Bill Evans at Town Hall』Bill Evans Trio
収録曲
1.I Should Care
2.Spring Is Here
3.Who Can I Turn To
4.Make Someone Happy
5.In Memory of His Father
:Prologue/Story Line/Turn Out the Stars/Epilogue
Bill Evans (p)
Chuck Israels (b)
Arnold Wise (ds)
録音:1966年2月21日
レーベル:Verve
ディスクガイド
ニューヨーク、タウンホールでの演奏を収録した一枚です!
多くのライブ盤で聴くものとは質の違う、上品な拍手。
音質もやわらかめ、雰囲気的には落ち着いたアルバムとなっています。ドラムの音量がやや控えめか。
ただ、調子が悪かったのか、Arnold Wiseとの共演歴の浅さからか、ホールの音響でのやりにくさか、全体的にほんの少しリズム面の危なっかしさを感じるような。時折演奏がもつれ気味。
このアルバムでドラムを叩いているArnold Wise氏に関してはほとんど情報が無し。情報求む。
注目は、5.のソロピアノによる13分以上ものメドレー。
映像が残っていないので分からないことですが、この演奏の間、ベースとドラム奏者はさすがに舞台袖へ移動していたのかな。
演奏中の騒音はほとんどなく(耳を澄ますと静かな場面で、ゴホッと咳は聴こえたりする)、メドレー最後の「Epilogue」(『Everybody Digs Bill Evans』にも収録されている曲。)から拍手への流れは、印象派のコンサートを聴いているような気分になります。
初心者にオススメできる?
演奏は堅実。
誰でも知っている定番曲ではないけれど、やや有名くらいのジャズナンバーが並んでいます。
初心者から、もうちょっとレベルアップしたい方にきっとオススメ。
他のアルバムでも演奏している曲が多いので、聴き比べする1枚としてもよさそう。
Pick up!!
6.Beautiful Love
7.My Foolish Heart
8.One for Helen
この3曲は、CD盤のボーナストラックとして収録されているもの。レコードに入りきらなかったものかな。
2年後の『At The Montreux Jazz Festival』でのイメージが強い「One for Helen」。この時点の演奏との聴き比べが面白い。
ソロ中盤(ベースソロに移る前)、フレーズがまとまりにかけ、リズムがもつれています。やりにくそう。